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【比較級】基礎的な英作文ができない子への指導法(後編)

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比較級の作り方(er や more のつけ方)は知っているのに、比較級の文を自力で作れない——。

そういう中学生への指導法を前後編の2回に分けてお伝えしています。

前編では、比較級の文の中でも〈be動詞を使う文〉にフォーカスしました。

【比較級】基礎的な英作文ができない子への指導法(前編)

後編(今回の記事)では、〈一般動詞を使う文〉の教え方をご紹介しますね。

なお、この記事は前編の内容を踏まえて書いています。前編を先に読んでいただくと、よりスムーズに読み進められるかと思います。

一般動詞を使う文は、なぜ手ごわい?

比較級に限った話ではないのですが、比較の単元において、〈一般動詞を使う文〉は手ごわい存在です。

というのも、和文を読んだとき「何について比べているのか」(比べるポイント)が見えにくいからです。

何についての比較か?

〈比べるポイント〉である副詞(早く・じょうずに、など)が文中に埋もれて、目立たないんですよね。

そこで、英文の作り方に入る前に、〈比べるポイント〉の見つけ方を子どもに教えましょう。

〈比べるポイント〉の見つけ方を教える

まず、動作を表す言葉(一般動詞)に子どもの意識を向けさせます。

その上で、〈比べるポイント〉の見つけ方を説明しましょう。


〈教え方の例〉

(a) あなたはケンよりもじょうずに英語を話します。
(b) 私はミキよりも早く学校に来ます。

上の文は、これまでの文とは少し違っているよ。何が違うかというと、「~する」という動作を表す言葉があるんだ。

「話します(話す)」も「来ます(来る)」も、動作を表しているよね。

では、(a)(b)の文は、何について比べているのかな?

文がゴチャゴチャしていてわかりにくいときは、〈比べるポイント〉を次の手順で探そう。

(1)「~よりも」を隠しておく

(a)の「ケンよりも」、(b)の「ミキよりも」を隠しておこう。

「ケンよりも」のカタマリを隠した文
「ミキよりも」のカタマリを隠した文

(2)「~する」を探す

残った部分の中で、「~する」という動作を探そう。

「話す」という動作を見つける
「来る」という動作を探す

動作を表す言葉は、(a)が「話す・話します」、(b)が「来ます・来る」だね。

(3)「どんなふうに」「いつ」を探す

次に、「~する」という動作を「どんなふうに」するのか、「いつ」するのかについて考えてみよう。

(a)の中で、「どんなふうに話すのか」を表している言葉はどれかな? 「じょうずに」だね。

「どんなふうに」を表す副詞の例

(b)の中で、「いつ来るのか」を表している言葉はどれかな? 「早く」だね。

「いつ」を表す副詞の例

この「どんなふうに」や「いつ」の部分が「比べるポイント」なんだ。

どんなふうに話す?→じょうずに

「比べるポイント」は「じょうずに」

いつ来る? → 早く

「比べるポイント」は「早く」

誰かと誰かを比べて「~よりもじょうずに〇〇する」「~よりも早く〇〇する」などと言うときは、「比べるポイント」を比較級にするよ。


上のように「副詞」という用語を使わずに説明すれば、英語が苦手な子も理解しやすいと思います。

まとめ

〈比べるポイント〉の見つけ方

  1. 「~よりも」を隠しておく
  2. 「~する」を探す
  3. 「どんなふうに」「いつ」を探す

→この「どんなふうに」「いつ」が比べるポイント

3ステップ英作文

下準備を踏まえながら、英文の作り方に入りましょう。手順を3つのステップに分けます。

Step1で、子どもに副詞の位置を教えるのがポイントです。

【Step1】「誰々は〇〇します→どんなふうに/いつ」の順で文を作る

(a) あなたはケンよりもじょうずに英語を話します。
(b) 私はミキよりも早く学校に来ます。

「~よりも」の部分を隠しておく。

「ケンよりも」のカタマリを隠した文
「ミキよりも」のカタマリを隠した文

残った部分を英語にする。次の順で文を組み立てる。

「誰々は〇〇します→どんなふうに」
「誰々は〇〇します→いつ」

(a) あなたは英語を話します→じょうずに
You speak English well

(b) 私は学校に来ます→早く
I come to school early

注意

動作の話をする場合、be動詞は使わない。

× You are speak English well
× I am come to school early

【Step2】「比べるポイント」を比較級にする

(a) あなたはケンよりもじょうずに英語を話します。

「ケンと比べて、もっとじょうずに」という意味なので、〈比べるポイント〉の well を比較級にする。
You speak English better

「比べるポイント」のwellを比較級betterにする

(b) 私はミキよりも早く学校に来ます。

「ミキと比べて、もっと早く」という意味なので、〈比べるポイント〉の early を比較級にする。
I come to school earlier

「比べるポイント」のearlyを比較級earlierにする

【Step3】「~よりも」を付け足す

Step1で隠しておいた「ケンよりも」「ミキよりも」を付け足す。

(a) You speak English better than Ken.
(b) I come to school earlier than Miki.

3ステップは以上です。

まとめ

3ステップ英作文

【Step1】「誰々は〇〇します→どんなふうに/いつ」の順で文を作る

【Step2】「比べるポイント」を比較級にする

【Step3】「~よりも」を付け足す

比較の単元で特によく出てくる副詞は、次の6つです。

「どんなふうに」を表す副詞: fast, well, hard, slowly

「いつ」を表す副詞: early, late

これらの副詞に慣れるために、英作文問題に取り組んでみてください。

次の文を英語にしなさい。

1. 彼はタクヤよりも速く走ります。

2. 森さん(Mr. Mori)は弟よりも熱心に働きます。

3. 私は妹よりもじょうずにピアノを弾きます。

4. 青木先生(Ms. Aoki)は上田先生(Ms. Ueda)よりもゆっくり話します。

5. 私は父よりも早く起きます。

6. エリは姉よりも遅く帰宅します。※帰宅するcome home

【解答】
1. He runs faster than Takuya.

2. Mr. Mori works harder than his brother.

3. I play the piano better than my sister.

4. Ms. Aoki speaks more slowly than Ms. Ueda.

5. I get up earlier than my father.

6. Eri comes home later than her sister.

まとめ

比較級の基礎的な英作文ができない子に、どう教えればいいのか? そのアイデアを前後編の2回に分けてお伝えしました。

後編(今回の記事)では、〈一般動詞を使う文〉にフォーカスしました。

文の作り方を教えるときは、次の点を説明すると、子どもたちが比較級の文を作りやすくなると思います。

●「何についての比較なのか」を見つける方法

●文のどこに副詞(「どんなふうに」「いつ」を表す言葉)を置くか

この記事でご紹介したアイデアのうち、何かヒントになることがあれば嬉しいです。

前編はこちら→ 【比較級】基礎的な英作文ができない子への指導法(前編)