Do you~? と Are you~? の違いがわからない子に、どうやって使い分け方を教えればいいのか? どう教えれば子どもが試験問題を解けるのか?
そうお悩みの方に、教えるときのコツをご紹介します。
この記事で取り上げるのは、試験対策としての「使い分けのテクニック」です。
理想を言えば、子どもには「一般動詞の文」と「be動詞の文」の本質的な違いからじっくり説明したいものですよね。
けれども、その違いを子どもが理解するには時間がかかるので試験には間に合わない、ということもあります。そこで、ひとまず試験対策としてテクニックを教えるのも、ひとつの手です。
このテクニックを使うには、「一般動詞とは何か」を理解している必要があります。もしお子さんが理解していない場合、下の記事を参考にして教えてみてください。
「一般動詞と be動詞の使い分け方。中学生に教えるには?」の下記セクション
・キーワードは「動作」
・手順4. 状態動詞(like, knowなど)について説明する
お役に立てればうれしいです。
テクニック1 選択肢問題編
(例題)
( ) から適切な語を選びなさい。
( Do / Are ) you play soccer?
選択肢問題を解くテクニックは、進行形を習っているかどうかで少し異なります。
テクニック
you の後ろに注目します。
- you の後ろが一般動詞なら、Do you を使います
- you の後ろが一般動詞でないなら、Are you を使います
you の後ろに注目します。
- you の後ろが〈一般動詞の原形〉なら、Do you を使います
- you の後ろが〈一般動詞の原形〉でないなら、Are you を使います
「原形」の意味を知らない子には、「もとの形。s や ing などがつかない形」と教えてあげてください。
練習問題の例
上のテクニックを使って、問題を3つ解いてみますね。
問題1
( Do / Are ) you play soccer?
you の後ろに注目します。play は一般動詞(一般動詞の原形)です。よって Do you を使います。
問題2
( Do / Are ) you hungry?
you の後ろに注目します。hungry は、一般動詞(一般動詞の原形)ではありません。よって Are you を使います。
問題3
( Do / Are ) you studying math?
you の後ろに注目します。studying は、〈一般動詞の原形〉ではありません。よって Are you を使います。
テクニック2 英作文問題編
英作文問題も、選択肢問題とほとんど同じやり方で解けます。
(例題)あなたは忙しいですか。
手順1
Do you ~? と Are you ~? の文を両方書いてみます。
Do you busy?
Are you busy?
実際にどちらも書いてみる、というのがポイントです。
どちらが正しいのかを頭の中だけで考えると、ゴチャゴチャしてきます。そこで、書いたものを見比べながら考えるようにするのです。すると、頭をずいぶん整理しやすくなります。
手順2
you の後ろに注目します。選択肢問題と同じテクニック(下に再び記載)を使って、Do you か Are you を選びます。
- you の後ろが一般動詞なら、Do you を使います
- you の後ろが一般動詞でないなら、Are you を使います
- you の後ろが〈一般動詞の原形〉なら、Do you を使います
- you の後ろが〈一般動詞の原形〉でないなら、Are you を使います
Do you busy?
Are you busy?
→ you の後ろにある busy は、一般動詞(一般動詞の原形)ではありません。よって Are you busy? を選びます。
練習問題の例
上のテクニックを使って、英作文問題を1つ解いてみましょう。
(例題) あなたは今、数学を勉強しているところですか。
Do you ~? と Are you ~? の文を両方作ってみます。
Do you studying math now?
Are you studying math now?
you の後ろに注目します。studying は〈一般動詞の原形〉ではありません。よって、Are you studying math now? を選びます。
ふつうの文を作ってから訳す、という方法には注意
英作文の問題では、「ふつうの文(平叙文の肯定文)を自分で作ってから、それを疑問文になおす」という方法もあります。
ですが、この方法には注意が必要です。というのも、Do you~? と Are you~? の違いがわからない子は、次のような文を書くことがあるからです。
× You are play soccer.
この文をもとに疑問文を作ると、子どもはおそらく下のように書いてしまうでしょう。
× Are you play soccer?
ふつうの文を正しく作れる子であれば、「ふつうの文を自分で作ってから、疑問文にする」という方法は有効です。けれども、そもそもふつうの文を正しく作れない場合は、注意が必要です。
テクニック3 書き換え問題編
(例題) 疑問文にしなさい。
(1) You live in Nagoya.
(2) You are from Osaka.
(3) You are watching TV.
テクニック
ふつうの文を疑問文に書き換える問題でも、まずは you の後ろに注目します。
you の後ろに注目します。
・you の後ろが一般動詞なら、Do you を使います。
You live in Nagoya.
→ Do you live in Nagoya?
・you の後ろが are なら、you are をひっくり返して are you にします。
You are from Osaka.
→ Are you from Osaka?
You are watching TV.
→ Are you watching TV?
あまりオススメしない教え方
下のような「一般動詞の文の場合……」「be動詞の文の場合……」という説明の仕方は、あまりオススメしません。
- 「一般動詞の文」の場合、Do you を使う
- 「be動詞の文」の場合、you are をひっくり返して are you にする
Do you~? と Are you~? の違いがわからない子は、「一般動詞の文」「be動詞の文」という概念をまだ理解していません。
そのため、「一般動詞の文の場合……」「be動詞の文の場合……」と言われても、問題文のどこに注目すればいいのかが、わからないのです。
そこで、具体的に「you の後ろに注目する」と教えることをオススメします。
もちろん、長期的には「一般動詞の文」と「be動詞の文」の根本的な違いを教える必要があります。
けれども、ひとまず目の前の試験問題を解けるようにするには、シンプルなテクニックを教えることも現実的な対処法です。
今回の記事でご紹介したのは、試験対策としてのテクニックです。
このテクニックを教えつつ、長期的には「一般動詞の文」と「be動詞の文」の本質的な違いを教えていくのが、現実的だと思います。ぜひ試してみてくださいね。