保護者や家庭教師にとって、テストの点数は気になるものですよね。
でも「点数だけ見て終わり」になってしまうのは、もったいない! 子どもに下の2つを伝えれば、成長を後押しできるからです。
- 今回のテストで良かったところは何か
- 今後の課題は何か
では「良かったところ」と「今後の課題」について、くわしく解説します。
「良かったところ」とは?
「良かったところ」というのは、必ずしも「正解したところ」という意味ではありません。
〈「良かったところ」の例〉
■以前はよく間違えていたが、解けるようになった箇所。
■結果的に正解ではなかったが、部分的には合っていた箇所(あるいは、基本的な考え方は合っていた箇所)。
■難しくてもチャレンジして取り組んだ箇所。
勉強が苦手な子に教えている場合「良かったところなんて、あるかな」と思うかもしれません。でも、よく探せばきっとあります。何かちょっとしたことでいいのです。
たとえば英語の場合、こんな感じです。
■文頭をきちんと大文字で書いた。
■文字が読みやすくなった。
■単語のスペルは間違ったが、どんな単語を書くべきかは知っていた。(例)read を ried と書いてしまったが、「読む」が「リード」であることは知っていた。
■3単現の s を付け忘れたが、主語の後ろにちゃんと動詞を置いたのは良かった。
■英作文にチャレンジした。知っている単語を使って、文をどうにか書こうとした。
「以前はどうだったか」を思い出し、その頃と比べれば「そういえば〇〇ができるようになった」などと気づきやすくなります。
良かったところを子どもに伝えるべき理由
テストのあと、子どもに伝えるのは「今後の課題」だけではダメなのか? そう思われるかもしれません。
でも良かったところを伝えるのには、それなりの理由があるのです。たとえば下の4つです。
子どもが自分の成長に気づける
良かったところを伝えることは、子どもが自分自身の成長にきづくきっかけとなります。
子どもは「〇〇ができるようになったね」などと言われないと、自分の成長に気づきにくいものです。自分を客観的に分析するのは難しいですからね。
でも、良かったところを褒めてもらえると、「言われてみれば、前よりできるようになったかも」と気づけるでしょう。
自分の成長に気づくことは、とても大事です。これまでやってきたことの手応えを得ることができ、自信もつきますからね。
安心感を得られる
良かったところを褒めると、子どもは「自分のことをちゃんと見ていてくれる」「認めてくれている」という安心感を得られます。
そして、安心感があれば「もっと頑張ろう」という気にもなれますし、勉強がきついときにも踏ん張りやすくなるでしょう。
大人でも同じですよね。仕事でちょっとしたことを褒められると、「へえ、(意外と?)見てくれているんだなぁ」とうれしくなりませんか? それに、自分を認めてもらえれば、やる気もアップするものです。
子どもも「見ていてくれる・認めてくれている」という安心感があれば、「もっとやってみよう」という気になるはずです。
自分の解き方が合っていることを確認できる
結果的に不正解でも、途中までの解き方は合っている。そんな場合、「基本的な考え方は合っているよ」などと伝えれば、子どもは「この考え方でよかったんだ」と確認することができます。
また、正解した問題であっても、答えに自信があったとはかぎりません。そんなとき「こんなふうに解いたのは良かった」と言われれば、「この解き方で大丈夫だったんだ」と確認できます。
間違いを恐れずにチャレンジできる
「部分的には、ちゃんとできているよ」「ややこしい問題だったけど、よく取り組んだね」
そんなふうに良かったところを伝えれば、子どもが難しい問題にチャレンジしやすくなります。たとえ正解しなくても、問題に取り組んだこと自体を認めてもらえるからです。
結果的に間違っていたとしても、怒られない。取り組んだ姿勢を認めてもらえる。そういう状況を大人が作ってあれば、子どもは間違いを恐れずに、難しい課題にチャレンジできるでしょう。
今後の課題について話すときのポイント
今後の課題について話すときのポイントは、下の3つです。
「良かったところ」を褒めてから「今後の課題」を伝える
「良かったところを褒めたあとで、今後の課題に触れる」という順番がポイントです。
大人でもそうですけど、いきなり問題点を指摘されたり、課題を突きつけられたりすると、へこみますよね。あるいは、「こっちだって頑張ってるのに!」と反発したくなりませんか?
でも、良かったところを褒められたあとだと、あら不思議。問題点の指摘も受け入れやすくなるものです。「言われてみれば、そうかもしれないな」と。
褒められることで「自分を認めてもらえた」と安心できたあとなら、問題点にも向き合いやすくなる、というわけです。
ぜひ、良かったところを褒めたあとで今後の課題に触れてみてくださいね。
「子どもが答えを間違えたとき、大人はどんな言葉をかけるべき?」もぜひご覧ください。
具体的な話をする
今後の課題について話すときには、具体性が必要です。
下のような大まかなアドバイスでは「何をどうすればいいのか」が子どもに伝わりません。
オススメしないアドバイスの例
・ちゃんと復習しよう
・熟語を覚えよう
・計算ミスをなくそう
アドバイスには、もっと具体的な内容が必要です。
たとえば「熟語を覚える」という目標を立てたとします。その目標を達成するには、何をどの順番でどうすればいいのか? その具体的なプランが必要です。
- どうやって熟語を覚えるのか
- 1か月でいくつ覚えるのか
- どんな熟語を覚えるのか
……など具体的なプランがあれば、実行に移しやすくなります。
ぜひ、子どもと一緒にプランを練ってみてください。大人が一方的に課題を与えるのではなく、「どうすればいいか」を子どもにも考えさせるのです。
子ども自身が関われば「やらされてる感」がやわらぎ、主体的に取り組みやすくなります。
「ちょっと頑張ればできそう」と思えるプランにする
勉強のプランは、「ちょっと頑張ればできそう」と子どもが思える内容にすることが重要です。
やるべきことが多すぎたり、タスクが難しすぎたりすると、子どもは最初からあきらめてしまうかもしれません。「どうせ、ムリ」と。
それは避けたいですよね。そのためには「ちょっと頑張ればできそう」と思えるようなプランにするのがオススメです。
テストのあとは、ぜひ「良かったところ」を子どもに伝え、今後のプランを子どもと一緒に練ってみてください。