文法一覧はコチラ ≫

中1英語|疑問詞の教え方③疑問詞の後ろにbe動詞が来るパターン

疑問詞+be動詞
当ブログには広告が含まれています

「疑問詞の教え方シリーズ」(全6回)の第3回へ、ようこそ!

このシリーズでは「英語が苦手な子に、疑問詞をわかりやすく教えたい!」という方のために、教え方のコツをご紹介しています。

メモ

この記事は「疑問詞の教え方シリーズ」の第3回です。先に第1回をご覧になれば、今回の内容がよりわかりやすくなるかと思います。

第1回 子どもがつまずく原因と対策

第2回 疑問詞の後ろにdo, doesが来るパターン

第3回 疑問詞の後ろにbe動詞が来るパターン(この記事)

第4回 Where do ~?とWhere is ~?などの使い分け

第5回 What time ~?やHow many ~?など

第6回 疑問詞を使った疑問文への答え方

今回のトピックは〈疑問詞の後ろに be動詞が来るパターン〉です。
(例) Where is the library?

英語が苦手な子も授業についてきやすいように、「4つのステップに分けて少しずつ教える」という方法をご紹介しますね。

Step1 〈疑問詞 do you 一般動詞?〉の復習

〈Where is 〇〇?〉〈How is 〇〇?〉などを教える前に、シリーズ第2回で出てきた〈疑問詞 do you 一般動詞?〉という形を復習しておきましょう。

メモ

〈疑問詞 do you 一般動詞?〉の教え方はコチラ→ シリーズ第2回のStep3~4

復習しておけば、今回〈Where is 〇〇?〉といった形が出てきたとき、子どもたちも「あれ? 今までと何か違う」と気づきやすくなります。

復習の際、子どもに説明しておきたいポイントはコチラです。↓


〈復習のポイント〉

疑問詞を使った日本語の文

……という文を作るには、疑問詞を使う。

疑問詞+ do you

文の作り方を説明したあとは、下のような問題に取り組んでみてください。

日本語と同じ意味になるように、下線部に適切な語を入れなさい。

1. あなたはどうやって学校に来ますか。
_ _ _ come to school?

2. あなたはどこでサッカーを練習しますか。
_ _ _ practice soccer?

3. あなたは朝食に何を食べますか。
_ _ _ eat for breakfast?

【解答】
1. How do you come to school?
2. Where do you practice soccer?
3. What do you eat for breakfast?

Step2 「~はどこですか」

では、いよいよ〈疑問詞の後ろにbe動詞が来るパターン〉を教えていきましょう。

その際、〈疑問詞 + be動詞 + 主語?〉という語順の説明から入る方法もあります。文法用語を使った、抽象的な説明ですね。

ですが、こういう抽象的な説明はひとまず横に置いておき、「~はどこですか」という具体的な文の作り方から始めましょう。

というのも、子どもによっては抽象的な理屈から入ると、「どんな文を作るのか」をイメージしづらくなるからです。

そして「どんな文を作るのか」という“行き先”が見えないまま説明を聞き続けても、頭にスッと入ってきません。

これは大人が料理を習うときと同じです。料理の完成図をイメージできないまま作り方を教わるのは、なかなか難しいですよね。

料理教室
どんな料理を作るの……?

というわけで、〈疑問詞の後ろにbe動詞が来るパターン〉を教えるための取っ掛かりとして、「~はどこですか」という具体的な文を使いましょう。


〈教え方の例〉

今回も疑問詞を使って文を作ろう。まずは「~はどこですか」という文からね。

(例)
図書館はどこですか(どこにありますか)。
森先生はどこですか(どこにいますか)。

「何々はどこですか」「誰々はどこですか」とたずねるには、〈Where is 〇〇?〉という形を使うよ。

Where is 〇〇?
Where is the library?
Where is Mr. Mori?

文の形がこれまでと全然違う。「なんで is!? どこから is が出てきたの?」……って思うよね。


上のように、まず「今回の文は、これまでとは形が違う」ということを伝えます。

そのあと「なぜ形が違うのか? なぜ今回は is を使うのか?」について説明していきましょう。


〈教え方の例〉

「なぜ今回は is を使うのか」を知るために、まずは次の文に注目しよう。

「あなたはどこでサッカーを練習しますか」

この文を英語にするとき、一般動詞を使うかどうかを考えてみよう。

一般動詞とは?

動作(動き)を表す言葉。play, eat, run など。動きはないが、live や have も一般動詞に含まれる。

「練習する」を英語にするときには、一般動詞の practice を使うよね。

このように、一般動詞を使って「あなたはどこで~しますか」とたずねるときは、whereの後ろに〈do you 一般動詞?〉を置くんだったね。

〈Where do you〉で始まる疑問文

さて、次は「図書館はどこですか」「森先生はどこですか」という文について考えよう。

どちらの文も、「どこにあるか? どこにいるか?」という「位置や居場所」の話をしているね。

「食べる」や「走る」といった動作の話はしていない。つまり、一般動詞は使わない、ということになる。

このように一般動詞を使わない場合、where の後ろに do は置けないんだ。ではどうするかと言うと、is を置こう。is は、be動詞という種類の言葉だよ。

〈Where is〉で始まる疑問文

上のように説明すれば、「なんで突然 is が出てきたの?」という子どもたちのモヤモヤが解消されるでしょう。

また、「前回とは違う形の文を作るんだ」と意識しやすくなるはずです。

〈Where is ~?〉という形に慣れるために、下のような練習問題に取り組んでみてください。

次の文を英語にしなさい。

1. 音楽室はどこですか(どこにありますか)。(※音楽室 the music room)

2. エリはどこですか(どこにいますか)。

【解答】
1. Where is the music room?
2. Where is Eri?

Step3 さまざまな疑問詞を登場させる

〈Where is ~?〉に子どもが慣れたところで、where 以外の疑問詞も登場させます。〈How is ~?〉や〈What is ~?〉などを教えるわけです。

その際、使うbe動詞は is に限定しておきましょう。be動詞の使い分けは後回しにするのです。

そうすれば、ここで取り組もうとしている疑問詞の使い分けに専念できますからね。

〈疑問詞+is〉の文

また、「疑問詞が何であれ、文の作り方は同じ」という大事なポイントも見えやすくなります。

疑問詞ごとにルール(使い方)が異なるのではなく、疑問詞全体に共通するルールがある。そのことに気づきやすくなるのです。

〈疑問詞を使った疑問文〉の構造

〈教え方の例〉

〈Where is 〇〇?〉の where をほかの疑問詞に変えると、 いろいろなことを質問できるよ。

疑問詞(日本語と英語)

運動会はいつですか。
When is the sports day?

あれはですか。
What is that?

あの男性はですか。
Who is that man?

天気はどうですか。
How is the weather?
→ how には「どうやって」のほかに「どう」という意味もある。

あなたのお兄さんは元気ですか。
How is your brother?
→ もともとは「お兄さんの調子はどうですか」という意味。

どの疑問詞を使った場合でも、文の作り方は同じだよ。〈疑問詞 is 〇〇?〉という形にしよう。


前回(シリーズ第2回)の記事で出てきた〈疑問詞の後ろにdo, doesが来るパターン〉では、howは「どうやって」「どのように」と訳すのが一般的です。

一方、今回は how を「どう」と訳します。その点について、上に挙げた〈教え方の例〉のように説明を補足してくださいね。

疑問詞の使い分け〈疑問詞 is 〇〇?〉という形に慣れるために、下のような問題に取り組んでみてください。

日本語と同じ意味になるように、( )内の語句を並べかえなさい。ただし、不要な語が1つ含まれています。

1. あの女性は誰ですか。
( is / when / who / that woman )?

2. 図書館はどこですか。
( when / is / where / the library )?

3. あなたの誕生日はいつですか。
( is / how / your birthday / when )?

【解答】
1. Who is that woman?
2. Where is the library?
3. When is your birthday?

Step4 be動詞の使い分け

〈疑問詞 is 〇〇?〉という形に子どもが慣れたところで、is 以外の be動詞(現在形)も登場させましょう。

be動詞について子どもに教えたいポイントは下の2つです。

●疑問詞の後ろの be動詞は、is 以外になることもある
●どの be動詞を使うかは、主語によって決まる


〈教え方の例〉

ここまで、〈Where is 〇〇?〉〈How is 〇〇?〉といった文を作ってきた。どの文も、疑問詞の後ろには be動詞の is があったね。

Where is Mr. Mori?
How is the weather?

でも、疑問詞の後ろの be動詞は、is 以外になることもあるよ。

では、どんな場合にどの be動詞を使えばいいのか? それを判断するには、主語に注目しよう。

上の表にあるように、主語が I・you 以外のときは「主語は単数か? 複数か?」を考えること。単数なら is、複数なら areを使おう。

ミキはどこですか。
→ 主語「ミキは」は「I・you 以外で単数」なので、be動詞は is にする。
Where is Miki?

ミキとエリはどこですか。
→ 主語「ミキとエリは」は複数なので、be動詞は are にする。
Where are Miki and Eri?


メモ

「be動詞の使い分け方」を教える方法についてくわしく知りたい方は、「be動詞の使い分け方。勉強が苦手な子に教えるときのコツ」をご覧ください。

疑問詞を使い分けながら、同時に be動詞も使い分ける」という練習をするために、下のような問題に取り組んでみてください。

日本語と同じ意味になるように、下線部に適切な語を入れなさい。

1. 彼らは誰ですか。
_ _ they?

2. あなたのお母さんは元気ですか。
_ _ your mother?

3. 生徒たちはどこですか(どこにいますか)。
_ _ the students?

4. あなたの誕生日はいつですか。
_ _ your birthday?

【解答】
1. Who are they?
2. How is your mother?
3. Where are the students?
4. When is your birthday?

まとめ

この記事では〈疑問詞の後ろにbe動詞が来るパターン〉の教え方をご紹介しました。

英語が苦手な子どもたちに教えるとき、特に大事なポイントはコチラです。↓

〈疑問詞 + be動詞 + 主語?〉という語順の説明から入らない。文法用語を使った、抽象的な説明はひとまず横に置いておき、「~はどこですか」など具体的な文の作り方から始める。

英語が苦手な子に教えるとき、参考にしてみてください。

次回のトピックは、疑問詞の後ろに〈do, doesが来るパターン〉と〈be動詞が来るパターン〉の使い分けです。下の記事でまたお会いしましょう。

疑問詞の教え方④ Where do ~?とWhere is ~?などの使い分け