今回は、英語を教えるときに重宝する「文法用語マグネット」の作り方をご紹介します。

見た目はなんとも地味ですが、授業をサポートしてくれる頼もしい味方です。これを使えば授業をスムーズに進めやすくなりますよ。
お子さんの勉強を見ている保護者や、家庭教師・塾講師の方におすすめです。
簡単に作れるので、ぜひ授業で活用してみてください。
見た目は地味だが、ここがスゴい
私が文法用語マグネットを使ってみて「これはいいぞ」と思った点を4つご紹介します。
●時間を節約できる
文法用語をいちいち書かずにすむので、時間を節約できます。そして時間に余裕ができると、気持ちにも余裕が出てきます。
「時間がないから急いで書かなきゃ」とあせるあまり、文字がグチャグチャになって判読不能……という事態も防げますよ。
●子どもの集中力が途切れにくい
板書に時間がかかりません。そのため、「書くのを待つ間に子どもの集中力が途切れる」……ということを防げます。
たとえば「動詞〈be動詞、一般動詞〉」などと書く間に、子どもは時計をチラチラ見たり、ペンケースをいじったりするかもしれません。「勉強するモード」がいったん途切れてしまうのです。
でもマグネットをパパッと貼れば、子どもの集中力が途切れる間もなく、授業を続けられます。

●視覚にアピールするのが簡単
文法は言葉だけで説明するより、視覚にもアピールしたほうがグンと理解しやすくなります。マグネットを使えば、簡単に視覚にアピールできますよ。
〈例〉
「受け身は、過去分詞だけでは作れないよ。必ず〈be動詞+過去分詞〉というカタマリを使おう」
……と言葉で説明しながら、マグネットを3枚サッと貼ると……、

簡単に視覚にアピールでき、要点もパッとわかります。
●印象に残りやすい
たとえホワイトボードにあれこれ書いてあっても、マグネットは目立つので印象に残りやすいです。
マグネットは薄いとは言え、周辺より少し盛り上がっていて、質感も異なっています。そのため目に留まりやすく、印象に残りやすいのです。
タブレットなどにはない、アナログの強みですね。

用語をあえてマグネットにしてあることで、「この文法用語は大事なんだ」ということが子どもに伝わりやすくなります。
また、文法用語を目にする回数も増えるので、知らず知らずのうちに用語を覚えられます。
作り方
文法用語マグネットの作り方は簡単。基本的には「マグネットシートをお好みの大きさに切って用語を書く」だけです。
材料は100円ショップでそろいます(のちほどくわしく説明しますね)。ひとまず作り方を見ていきましょう。
お手軽な方法
マグネットシートをお好みのサイズに切り、油性ペンで用語を書きます。

見た目に統一感を出すなら……
紙やシール用紙に用語を印刷し、マグネットシートに貼ります。
もしお持ちであれば、ラベルプリンター(「テプラ」など)を使うのも便利ですね。
油性ペンで書くより少し手間がかかりますが、見た目に統一感を出したい方におすすめです。
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脚付きの大きなホワイトボードを使う場合、マグネットも大きくする必要があります。でもその分、マグネットシートが何枚も必要になりますよね。
そこで、コストを抑えるために「段ボールマグネット」を作るという手もあります。
【1】紙に文法用語を書く(または印刷する)。

【2】お好みのサイズに切った段ボールに、用語の紙を貼る。

【3】段ボールの裏面に磁石を貼る。

私は大きなホワイトボードを使って英語を教えていたとき、この「段ボールマグネット」を使っていました。
段ボールマグネットは厚みがあるので、ホワイトボードから外すのが簡単です。薄いマグネットと違い、爪に引っかける必要がなくサッと外せますよ。
また、マグネットシートとは違いグニャッとたわまないので、扱いがラクです。大きなサイズでも片手で扱えます。
材料
特に説明が必要な材料を見ていきましょう。
- ホワイトボード
- マグネットシート(マグネットラベル)
- シール用紙(ラベルシール)
ホワイトボード
表面にマグネットがくっつくタイプを選びます。マグネットがくっつかないタイプ(文字を書くだけのもの)もあるので注意してくださいね。
卓上用のホワイトボードの場合、授業で使いやすいのはB4~A3サイズくらいです。
B4サイズ(25.7×36.4cm)
→大学ノートの見開きの大きさ
A3サイズ(29.7×42cm)
→標準コピー用紙(A4)の2倍の大きさ
これよりも小さなサイズだと、ちょっと使いづらいという印象です。文法の説明に使うと、ホワイトボードがすぐに文字でいっぱいになってしまうのです。
ホワイトボードは100円ショップにもあります(110円~1100円ほど。値段はサイズによって異なります)。
もし卓上にスペースがあれば、下のような自立式(スタンド付き)のタイプも便利です。授業の間、ホワイトボードを立てておくことができます。
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マグネットシート(マグネットラベル・マグネットプレート)
表に文字を書くことができ、裏はマグネットになっています。1枚のシート状になったもの(好きなサイズに切って使う)や、あらかじめ小さなラベル状にカットされているものがあります。
表面の色は白・黄・赤・青などです。赤や青にペン(黒)で文字を書くと、ちょっと読みづらいかもしれません。
マグネットシート(マグネットラベル・マグネットプレート)は100円ショップにもありますが、安価な分、磁力は弱めです。
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コクヨ マグネットシート 300×200mm 白 マク-301Wシール用紙(ラベルシール)
裏面に粘着剤がついている用紙です。
用紙によって、対応可能なプリンタの種類(インクジェット、レーザー、コピー機)が異なります。すべてに対応している用紙もあります。購入する前に確認してくださいね。
シール用紙(ラベルシール)は100円ショップにもあります。
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「この用語のマグネットがあると便利」と私が思ったものをご紹介します。
●主語、動詞、一般動詞、be動詞、助動詞
●原形、現在形、過去形、過去分詞
●単数、複数
●進行形、現在完了形、受け身、~ing
マグネットはたくさんあったほうが便利なような気がしますが、多ければいいというわけではありません。
というのも、ホワイトボードがマグネットだらけになると、どれが重要な言葉なのかが見えづらくなるからです。
ですので、「子どもにぜひ覚えてほしい用語」を厳選してマグネットを作ってみてください。
まとめ
文法用語マグネットを使えば、授業をスムーズに進めやすくなります。
〈ここがスゴい〉
- 時間を節約できる
- 子どもの集中力が途切れにくい
- 視覚にアピールするのが簡単
- 印象に残りやすい
簡単に作れるので、ぜひ活用してみてください。