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【徹底比較】英語が苦手な中学生向け基礎問題集3選。使いやすさを比べてみた

英語基礎問題集3選
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「ウチの子(生徒)、英語がすごく苦手なんだけど、問題集はどういうのを選べばいいんだろう?」

そうお悩みの保護者や家庭教師の方に、「これは使いやすい!」と私が思った基礎問題集を3種類ご紹介します。

勉強が苦手な子どもたちに8年間英語を教えた経験をもとに、次の2つについてお伝えしますね。

  • 子どものタイプ別オススメ問題集
  • 各問題集のくわしいレビュー(良い点・注意点)

この記事で取り上げるのは次の3種類です。

●「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」(英語)学年別シリーズ(新興出版社)

●「ひとつひとつわかりやすく。改訂版」(英語)学年別シリーズ(Gakken)

●「英文法 パターンドリル」学年別シリーズ(‎文英堂)

「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」(英語)学年別シリーズ

この問題集は次のような子にオススメです。

オススメの対象者
  • 長い解説文を読むのが苦手な子
  • 「自力で取り組みやすい問題集」が欲しい子
  • 解き方の解説動画を見たい子

では、この問題集の特徴をご紹介しながら、オススメの理由をお伝えしますね。

文法の解説が簡潔

スッキリまとまっていて箇条書きに近い解説なので、要点がパッとわかります。

長い説明文を読むのが苦手な子も、簡潔な説明なら理解しやすいでしょう。

取り組みやすい工夫が盛りだくさん

「難しい単語に日本語訳がある」「問題によっては例題や解き方が載っている」など、練習問題には細やかな工夫が施されています。

今回ご紹介する3冊の中では、英語が苦手な子にとって最もチャレンジしやすい練習問題だと思います。

練習問題の解き方動画がある

専用のアプリを使えば、動画で解説を見ることができます。1問ずつ解き方を教えてもらえる、というのは心強いです。

ただ、解説には文法用語(主語・動詞・3単現のs など)がちょくちょく出てきます。

それらの用語は、文法解説のページに出てきたものではあります。けれども、そういった用語をまじえての解説は、子どもによっては少しハードルが高いかもしれません。

この点が気にならなければ頼りになる動画だと思います。

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「ひとつひとつわかりやすく。改訂版」(英語)学年別シリーズ

この問題集は次の方にオススメです。

オススメの対象者
  • 基礎的な読解力のある子
  • イラストがあると理解しやすい子
  • 英作文問題にチャレンジしたい子
  • 文法の教え方を参考にしたい家庭教師・保護者

では、この問題集の特徴やオススメの理由を見ていきましょう。

解説がわかりやすい

文法の基礎がやさしい言葉でくわしく説明されています。難しい文法をかみくだいて説明しているのですが、それが本当にうまいです。

勉強を見ている保護者や家庭教師の方が、この解説を参考にしながら教える、というのもオススメですね。

今回ご紹介している3冊の中で、解説が最もくわしくてわかりやすいと思います。

ただし、文章を読むのが苦手な子が自力で解説ページを読んで理解するのは、少し難しいかな、という印象です。やさしい言葉で書かれてはいるものの、理解するには基礎的な読解力が必要です。

単元によってはイラストが載っている

「この文はこういう状況で使う」と説明するためのイラストが適宜使われています。

「文字だけで説明されるより、イラストもあったほうが理解しやすい」という子にオススメです。

なお、先にご紹介した「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」シリーズにも、単元によってはイラスト付きの文法解説があります。

ですが、イラスト付き文法解説の数やわかりやすさを比べると、こちらの「ひとつひとつわかりやすく。改訂版」シリーズのほうに軍配が上がるでしょう。

練習問題は、否定文・疑問文への書きかえ問題と英作文問題が中心

ヒントが添えられている

問題によっては、使うべき英単語がヒントとして添えられています。また、難しい英単語には、日本語の意味が小さな文字で添えられています。

ヒントがあると助かりますね。「単語がわからず文を作れない」という状態になるのを防げます。

【注意点】練習問題は「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」シリーズよりも少し難しい

先にご紹介した「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」シリーズは、穴埋め問題や並べかえ問題などがメインです。

そのため、勉強が苦手な子も比較的取り組みやすいでしょう。

一方、こちらの「ひとつひとつわかりやすく。改訂版」シリーズでは、書きかえ問題や英作文問題がよく出てきます。文を一から作る必要があるため、少しハードルが高いという印象です。

とは言うものの「めちゃくちゃ難しい!」というわけではありません。どの問題も、ごく基礎的なものです。

子どもの習熟度や学習環境(教える大人がいるかどうか、など)によっては、英作文問題にどんどんチャレンジするのもいいでしょう。

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「英文法 パターンドリル」学年別シリーズ

この問題集は次の方にオススメです。

オススメの対象者
  • 文法の解説は不要な子・家庭教師
  • 基礎的な文を反復して練習したい子
  • 知識を定着させたい子
  • 授業で取り組む練習問題が欲しい家庭教師

では、この問題集の特徴と、オススメの理由を見ていきましょう。

ひたすら問題を解いていくタイプの問題集

名前のとおり、まさに「ドリル」です。文法の解説は最小限に抑えられています。イラストもほとんどありません。

すでに文法を学んだ子が、知識を定着させるために取り組む問題集です。

「その単元のキモは何なのか」を意識しやすい作り

各単元で、基礎的な文が何度も繰り返し出てきます。そのため、「この単元では何が大事なのか」を意識しやすくなっています。

文法を覚えるには反復が欠かせません。似たような問題を何度も何度も解くうちに、ようやく知識が定着してくるものですからね。

反復が足りない子にオススメの問題集です。

【注意点】英単語に日本語の意味が添えられていない

難しい単語や、初めて出てくるような単語にも、日本語の意味が書かれていません。

ですので、意味の調べ方を知らない子の場合、練習問題が少し難しく感じられるかもしれません。(文そのものは、ごく基礎的なものです。)

保護者や家庭教師の方などのサポートがあれば、解きやすくなると思います。

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それぞれの問題集についてもっとくわしく知りたい方は、次のセクションにあるレビューをチェックしてみてください。

各問題集をとことんレビュー

3種類の問題集について、良い点や注意点をとことんお伝えします。少し長くなりますが、くわしく知りたい方はぜひ読んでみてくださいね。

【レビュー】「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」(英語)学年別シリーズ

(1) 文法解説、(2) 練習問題、の順にレビューします。

(1) 文法解説

とても簡潔

単元の要点が1つのページに2~3個書かれています。それぞれが四角い枠線で囲まれて独立しているため、パッと見ただけで「要点がいくつあるのか」がわかります。

「文章による説明」というよりは、「箇条書きに近い形」で要点がまとめられています。そのため、「文章を読むのが苦手」という子に向いているでしょう。

逆に、「文章で説明してもらいたい」「順を追って説明してもらったほうが理解しやすい」というタイプの子には、この問題集の解説は物足りないかもしれません。

見た目がスッキリ

解説にはイラストも添えられていますが、全体的にシンプルですっきりとした印象です。注目するべきポイントがハッキリわかるので、子どもも見やすいでしょう。

(2) 練習問題

単元によって異なる

単元によって練習問題の種類が異なります。選択問題、穴埋め問題、並べかえ問題、否定文・疑問文への書きかえ問題などがあります。

例題があって親切

単元によっては、練習問題の前に例題と解答が載っています。これはポイントが高いなと思います。

というのも、たとえ文法を理解していたとしても「問題文の意味がわからない」ということがあるからです。

たとえば「下線部の誤りを直しなさい」という問題を見たとき、何を求められているのかわからなければ、答えられませんよね。

文法問題に慣れていない子の場合、そういうことがよくあります。ですので、例題と解答があることは大きな助けとなるでしょう。

語順を意識しやすい

この問題集で私が特に気に入っているのは、並べかえ問題です。語順を意識しやすい作りだな、と思います。

イメージとしては、「語句(選択肢)が書いてあるカードを、解答欄のマス目に当てはめて並べていく」という感じです。

「カードを正しい位置に当てはめる」というパズルのような感覚で文を作っていくので、語順を意識しやすいと思います。

単語のヒントがある

難しいと思われる単語には、小さな文字で日本語訳が添えられています。そのため、辞書を引く習慣のない子も問題に取り組みやすいでしょう。

【注意点】問題量は少ない

問題の量は多くありません。1つの単元(1ページ)につき5問ほどです。

ただ、勉強全般が苦手な子の場合、問題量は少ないほうがチャレンジしやすいです。

多すぎると「自分にはムリ」と思ったり、やる気がなくなったりする場合がありますからね。

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【レビュー】「ひとつひとつわかりやすく。改訂版」(英語)学年別シリーズ

(1) 文法解説、(2) 練習問題、の順にレビューします。

(1) 文法解説

語りかけるような口調で解説

解説ページの文章は、子どもに語りかけるような口調で書かれています。箇条書きで要点を示すのではなく、順を追って話を展開していく、というスタイルです。

途中にはイラストを使った解説も挟まれており、メリハリのある作りになっています。

平たい言葉で説明

勉強が苦手な子でも理解しやすいように、平たい言葉で丁寧に説明してあります。

問題集の表紙に「やさしい言葉で要点しっかり」と書かれているのですが、確かにそのとおりなのです。説明に使う言葉がよく吟味されているという印象です。

お子さんの勉強を見ている保護者や家庭教師の方が教え方に悩んでいる場合、この問題集の解説を参考にするのもオススメです。

視覚にもアピールする作り

単元によっては「どんな状況で使う文法なのか」がイラスト付きで解説されています。

とてもわかりやすいイラストなので、私は気に入っています。

「言葉で説明するだけではなく、視覚にも訴えたほうが理解してもらいやすい」というタイプの子にオススメです。

「言葉だけで説明されても理解しにくいけれど、イラストを見れば一目瞭然」ということもありますからね。

【注意点1】読解力が必要

解説は「やさしい言葉」で書かれていますが、話を追うには読解力が必要です。

「文章を読むのが苦手」という子の場合、解説ページを大人が読みながら説明してあげると理解しやすいでしょう。

【注意点2】見た目がゴチャゴチャしている

文法解説のページはカラフルでイラストも多いため、裏を返せば「ゴチャゴチャしている」とも言えます。見づらい・わかりづらいと思う子もいるかもしれませんね。

イラストや解説の多さは理解の助けになる一方で、情報の整理が苦手な子にとっては、逆効果になることもあり得ます。

(2) 練習問題

英作文が多い

単元によって問題の種類が異なります。穴埋め問題や並べかえ問題などもありますが、全体的に見て、否定文・疑問文への書きかえ問題と英作文が多いです。

単語のヒントがある

英作文問題には、使うべき単語がヒントとして添えられている場合があります。ですので、単語をあまり覚えていない子でも、文を組み立てやすいです。

●【注意点1】習熟度によっては難しい

どの問題もごく基礎的で、単語のヒントも添えられています。とはいうものの、子どもの習熟度によっては、英作文に完全に自力で取り組むのはちょっとハードルが高いかもしれません。

そういう子どもたちも、もし保護者や家庭教師など大人のサポートがあれば、チャレンジしやすくなるでしょう。

少しサポートしてもらいながら、間違いを恐れずに(←これ、大事です!)どんどん挑戦してほしいなと思います。

【注意点2】問題量は少ない

練習問題の量は多くありません。1つの単元(1ページ)につき6~7問です。

けれども、「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」シリーズのセクションでもお伝えしたとおり、勉強が苦手な子の場合、問題数は少ないほうがいいです。

問題の数が多すぎると「自分にはムリ」とあきらめてしまうかもしれません。ハードルが高すぎると、挑戦しようという気にすらなれないものですよね。

問題の量は「ちょっと頑張れば、こなせそう」と思えるくらいがオススメです。

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【レビュー】「英文法 パターンドリル」学年別シリーズ

(1) 文法解説、(2) 練習問題、の順にレビューします。

(1) 文法解説

パターンドリルは、ひたすら問題を解いていくタイプ(アウトプット型)の問題集です。

文法の解説を読んで情報を得るタイプ(インプット型)の問題集ではありません。そのため、文法の解説は最小限に抑えられています。

すでに文法を教わった子が、知識を定着させるために取り組む問題集です。

(2) 練習問題

少しずつ難易度が上がる

1つの単元(見開き)に、①選択問題、②並べかえ問題、③英作文問題があります。それぞれ5問ずつ出題されています。

選択問題(大問1)でウォーミングアップをしたあと、並べかえ問題(大問2)で語順を確認し、最後は自分で一から英文を作ってみる(大問3)、という流れです。

徹底的に反復

各単元において、重要構文が少しずつ形を変えながら繰り返し出てきます。

そのため、何度も反復して練習するうちに、その単元の要点や語順を意識しやすくなります

英語がほとんどできない子には、「重要構文に繰り返し何度も接する」というこの勉強法はオススメです。

シンプルなデザイン

2色刷りでスッキリとした見た目です。「イラストがあると子どもっぽい」と思う子でも抵抗なく使えるはずです。

【注意点1】単語のヒントがない

勉強が苦手な子にとって難しいと思われる単語にも、日本語の意味が添えられていません。

単語の意味がわからない場合、辞書で調べたり、意味を推測して問題を解いたりする必要があります。

【注意点2】英作文は難易度が高い

出題されている英作文問題(大問3)は、子どもの習熟度によっては、決して簡単ではないでしょう。

難しすぎる場合は、大問1と2にだけ取り組むのも手です。

問題を全部やり切るのは大事ですが、やり切ることが勉強の目的ではありません。お子さんの習熟度に合わせて問題を選んでみてください。

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まとめ

英語が苦手な中学生向けの基礎問題集を3種類ご紹介しました。

  • 長い解説文を読むのが苦手な子
  • 「自力で取り組みやすい問題集」が欲しい子
  • 解き方の解説動画を見たい子

「ひとつずつ すこしずつ ホントにわかる」(英語)学年別シリーズがおすすめです。

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  • 基礎的な読解力のある子
  • イラストがあると理解しやすい子
  • 英作文問題にチャレンジしたい子
  • 文法の教え方を参考にしたい家庭教師・保護者

「ひとつひとつわかりやすく。改訂版」(英語)学年別シリーズがおすすめです。

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  • 文法の解説は不要な子・家庭教師
  • 基礎的な文を反復して練習したい子
  • 知識を定着させたい子
  • 授業で取り組む練習問題が欲しい家庭教師

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お子さんの特徴や学習環境を踏まえて選んでみてくださいね。